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2017年01月10日

日本最高地点に立った! 富士宮ルートで登る、富士山頂への道 [ 実践編 ]

日本最高の標高3776メートルを誇り、世界文化遺産に登録された富士山。ここ数年の登山ブームもあり「一生に一度は登ってみたい」「雲の上に立ってみたい」と思う人も多いのでは。富士宮市には、登山口から山頂までを最短距離でつなぐ「富士宮ルート」という登山道がある。スタート地点の五合目から山頂への道のりを見てみよう。

定期的な休憩をとりながら、一定のペースでじっくり登ろう

◆1日目◆ 五合目・2400メートル

富士宮ルートの出発地点(五合目)は標高2400メートル。
この高さに体を慣らすため、ストレッチをしたり休憩をとったりして1時間半ほど滞在する。
体力があるからといってどんどん登ると身体が高度に追いつかず、高山病になる確率が高くなる。

六合目までは緑の多いゆるやかな登りで、山頂を仰ぎ見ることができる。


五合目の登り口では、登山者に対して保全協力金を募っている(任意)


五合目から六合目までは歩きやすい道。
ここでペースを上げると後でキツくなるので注意!

六合目・2490メートル

ここから本格的な登山がスタート。
傾斜が一気にきつくなるが、ペースを乱さず、
小さな歩幅で少しずつ進むのが疲れないコツ。


先ほどまでの穏やかさはどこへやら、傾斜もあり「山登り」らしい景観になってきます

新七合目・2790メートル

足元に小さな石や岩が増えてくる。
足をとられてすべらないよう、注意してゆっくりと登る。
高さが上がるにつれ、眼下に駿河湾を見ることができるようになる。


標識で、ペース配分をはかったり励みにしたり。
しかし、六合目の次が七合目ではなく、「新」七合目なのは一体・・・?

元祖七合目・3030メートル

七合目の次は当然八合目、
と思ったら、ここで登場する「元祖」七合目。まだ八合目は先だった!! 
足元には大きな岩が増えてきて、きつい傾斜に疲労も積み重なってくるころ。
宿泊する山小屋をめざしてもうひとふんばり。


眼下に雲がわきあがる光景に、高いところまで登ってきたことを実感。


それもそのはず、ここは標高3000メートルの世界!

八合目・3220メートル

山頂でご来光を見るためには、八合目か九合目で1泊するのが基本。
山小屋に入り受付・支払いをする。
消灯時刻が決まっているのでまずは寝床の準備。相部屋なので貴重品管理はしっかりと。
小屋の夕食はカレーが定番。


山小屋で食べるカレーは、
かつてこんなにもおいしいカレーライスがあっただろうか?というような至極の味。
頑張って歩いてきた体に、温かさとおいしさが信じられないほど染みわたる!

◆2日目◆

日の出前の登頂のためには午前2時ごろに起床。
朝食と出発準備を済ませて登山再開。夜間の登山にはヘッドライトが必須。

夜空を見上げると流れ星が見えることも。
とはいえ、足元には岩石が多いのでつまづかないように。

九合目・3400メートル

ハイシーズンには、山頂をめざす登山者が連なり渋滞になることも珍しくない。
思うように進めない中で日の出時刻が近づくと焦る気持ちになるが、
ペースを乱して体調をくずしては元も子もない。
こんなときこそ、一歩一歩落ち着いて。


無理に追い抜こうとしたり、決められた登山道以外の岩場を進んだりしないこと。

九合五勺・3350メートル

いよいよ山頂が近づいてくる。
振り返ると眼下には街の灯りが見える。
頂上もはっきりと視界に入ってきて気持ちが上がる!
が、坂の傾斜もかなりきついので、しっかり足場を確保して。

頂上・3720メートル

鳥居をくぐりついに頂上へ・・・!
登った人だけが味わえる達成感に満たされつつ、東方面を向いてご来光を待つ。

山頂では、噴火口の周囲をぐるっと歩くことができる。
これを「お鉢めぐり」といい所要1時間30分。
最高地点3776メートルの剣ヶ峰(けんがみね)もこの一角にある。
急傾斜や強風のあるコースなので、時間と体調に余裕がある人のみ挑戦を。


山頂でご来光を待つ人々。太陽の光が射してきて、ここまでの苦労が報われる瞬間だ


火口を回るお鉢めぐりは、最高地点の剣ヶ峰をはじめ複数の峰をめぐる。
アップダウンが大きく見た目以上にハードな上級者コース

下山は、登ってきたのと同じ道を下る。
登山と下山が共通ルートなのも富士宮ルートの特徴だ。

五合目に着いたら、五合目で軽いストレッチをしたり
水分補給をして体をいたわろう(本当にお疲れさま!)。

振り返って仰ぎ見る富士山、「自分はここに登ったんだ」と思うと、
わずか一日前とはまったく違う充実感、達成感がみなぎってくる。
帰り道には、富士宮のまちで富士宮やきそばを食べたり温泉に入ったり。

装備や体力をしっかり準備し、一歩ずつ進めば富士登山は夢じゃない。
が、よく言われるように、山をなめてはいけない。
登山道の様子や天候などは最新情報を確認すること。
また、初心者のみでの登山は避け、ガイドツアーに参加したり経験者と一緒に登るようにしよう。
どうぞ、よい富士登山を!

▼安全対策・準備すべき装備品・注意事項の最新情報を必ずチェック! 

富士山表富士宮口登山組合

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