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2017年03月28日

しずおか食セレクション認定、【レインボーキャビア】の名を持つにじますの卵

富士宮市では養鱒が盛んだが、食材としてにじますの話をするとき、多くの人が思い浮かべるのはにじますの「身」ではないだろうか。そういえば卵は食べないのだろうか?と思った方、ありますよ、にじますの卵。ここでは、富士養鱒漁業協同組合が生産する商品「富士山の湧水で育てたにじますのイクラ レインボーキャビア」を紹介しよう。

質のいい卵をとるため、身の食用とは別に、にじますを育てている。

卵を採るためのにじますはどうやって育てられているのか。
市をはじめ県下のにじます養殖経営社を組合員とする組織、富士養鱒漁業協同組合に話を伺った。


富士山の湧き水が流れるこの地は、にじます養殖にとって不可欠な
「豊富な水量」「年間で安定した水温」という2つの要素を兼ね備えている。
比較的平地が多く、養殖用の大きな施設を作りやすい土地であることも生産量が増えた一因だ。

富士養鱒漁業協同組合は、にじますの生産から加工、販売までを行っている。
商品のひとつが「富士山の湧水が育てたにじますのイクラ レインボーキャビア」だ。

同組合で育てているにじますには、大型のブランドにじます「紅富士」がある。
これは、身のおいしさを追求するため産卵させずに育てるのが特徴。
一方、「レインボーキャビア」を採るためのにじますはその反対。
組合の方いわく「鮮やかな赤色と濃い旨みを出すことを重視して育て、卵のみを出荷します。
身のほうは白く淡泊な味で、栄養や旨味がありません。」とのこと。
おいしさへのこだわりを、すべて卵に注ぎ込んだ商品なのだ。

このにじますは、通常より生育期間が長いことも特徴。
「一般的な養殖期間は1年間ですが、卵をとるためのにじますは2~3年かけて育てます。
にじますはもともと弱い魚。きれいな水が循環するよう環境整備に気を使い、
病気にかかることがないよう特に注意しています」。


「レインボーキャビア」は、にじますの卵を塩漬けにしたもの。
よく見るサケの卵(イクラ)に比べるとやや小粒だが、色や形は似ている。

数粒すくって食べてみると、一粒一粒がプチプチと弾けて口じゅうに旨みが広がる。
感想には個人差があるだろうが、小さな粒の中に、熟成したような甘みがぎゅっと凝縮されていると感じた。

食べ方はごはんにたっぷりのせたり、料理に添えて色や味のアクセントにしたり。
和食だけでなく、クラッカーやパンにのせてカナッペにするといった洋のアレンジにも使える。

「ヨーロッパ圏では、マスの卵が『レッドキャビア』として人気を集めているんです。
 そんな流れもあって、評価に結び付いたのかもしれません」と組合の方。

「レインボーキャビア」は同組合で直売されているが、取材時の2017年3月現在、品薄で入手困難。
5月以降に価格等を見直して再販予定ということなので、見かけた際にはぜひ試してみたい。

富士養鱒漁業協同組合

富士宮市淀師413-5
TEL 0544-26-4167
8:00~16:00
土・日曜、祝日休み

関連URL

富士養鱒漁業協同組合ホームページ

※販売時期については電話で問い合わせ、またはホームページで最新情報の確認を。

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