富士宮やきそば × 富士宮風お好み焼きの神コラボ!【 富士宮しぐれ焼き 】がステキ過ぎる件。
ご当地グルメ「富士宮やきそば」の周知は、もはや説明するまでも有りませんが。最近メディア等でにわかに注目されているのが富士宮市の「しぐれ焼き」。実は富士宮っ子にとって「富士宮風お好み焼き」「富士宮しぐれ焼き」は、「富士宮やきそば」以上に愛着や思い入れが深いもの。このムーブメントに「いよいよキタ!」「遅いくらいだよ」というのが正直な感想です。「しぐれ」の名の由来も焼く音が雨音に似ているから、時雨のような模様に麺が入るからなど幾つかありますが。この辺りの話は直にお店で聞いてみるといいでしょう。きっと鉄板並みに熱々で語ってくれるはずです。
SNS映えしにくいのが難点ですが、間違いなく、興奮するね。<富士宮しぐれ焼き>
しぐれ焼きのベースになるのは、富士宮風お好み焼きです。富士宮風お好み焼きは「重ね焼き」。具材同士の旨味がおりなす上に、麺が独特の富士宮やきそばが加わってます。 (しぐれ焼きだけの店はありません)。
しぐれ焼き(トッピングなし):調理手順(例)
作り方はお店や焼き手によって、少しづつ違います。レシピ的というより、センスや流儀のように感じます。よく注意してみると面白いです。
1) 基本工程は富士宮風お好み焼きと同じ。生地を鉄板に円形にうすく広げる。
2) キャベツ、ネギなど具材をのせて焼く「重ね焼き」。
3) 空いたスペースで富士宮やきそばの「むし麺」を焼く。
4) 富士宮やきそばを重ねて置き焼いていく。
5)「肉カス*」や紅生姜などをのせて重ねます。
(写真手前が富士宮しぐれ焼き。後ろの3つは富士宮風お好み焼き・豚肉トッピング)
6)積みあげた具材のうえに、生地をまわしかけます。
7)タイミングを見極め、一気にひっくり返します。少しくらいキャベツなど飛び出しても修正可(笑)
<ここが富士宮風の特徴>全体をヘラで押しつけて平たく形成していきます。
おなじ重ね焼きタイプの広島風お好み焼き*よりも、富士宮しぐれ焼き(お好み焼き)は平らです。ヘラで単に平らにするのではなく、中央部がもり上がるよう湾曲させるのがポイント。生地で低い丸カバーを作る要領で、なかで食材を焼き蒸し上げるイメージ。
8)ソースを塗ります。そのあと「削り粉*」や青海苔をかけます(量はお好みで調整してもらえます)。
富士宮しぐれ焼きの完成。見た目は富士宮風お好み焼きとほぼ変りません。
富士宮やきそばが中に隠れています。思うよりもボリューミーです。
味変! 富士宮やきそば同様に唐辛子の辛味とは好相性。ぜひ試してください。
<用語説明*>
●むし麺=富士宮独自のむし麺。一般的なむし麺とは呼び名は同じでも製法など異なる。
●肉カス=豚の背脂などからラードをとった後に出る残る肉の繊維質。旨味がある。
●削り粉=イワシやサバの削り節粉。静岡おでんにも欠かせない調味料。
●広島風お好み焼き(重ね焼きタイプ、焼いた生地の上に具材をのせる、麺(焼きそば・うどん)が入る)。
●関西風お好み焼き(混ぜ焼きタイプ、生地と具材を混ぜ合わせる、麺を加えたものがモダン焼き)。