#ジビエ【有害鳥獣捕獲によるシカ肉の有効活用研究会】講師に西洋料理サヴァカ(菊川市)山口シェフを招いて。

ジビエという言葉を耳にする機会が増えていませんか。近ごろ鳥獣被害のニュースが増えていると思いませんか。「富士宮市鳥獣被害防止対策協議会」では、市内の旅館・飲食業組合や鳥獣肉解体処理施設の関係者などに向けて、捕獲・仕留められた鹿や猪の有効活用を謀るための研究会を実施しました。今回は新しい静岡の食ブランド化推進や、料理人と猟師のマッチングなどの活動で注目を集める、西洋料理サヴァカの山口オーナーシェフを講師に招きました。このような官民が連携したジビエ関連の試みは今後も増えていく、とのことです。
静岡県には静岡ならではのジビエ商品が生まれます。「富士宮ジビエ」の将来性にご注目ください。
ジビエはいわば静岡の天然素材。地域活性化や食文化の資源になりえるそうです。山口シェフは料理人と猟師、行政機関、市民・団体、民間企業などとの連携が「成功の鍵」であることを強く語っておられました。
●「有害鳥獣捕獲によるシカ肉の有効活用研究会(令和元年度鳥獣被害防止総合対策事業)」
参加人数は約20名。富士宮旅館料理組合、鳥獣肉解体処理施設などの関係者に向けて実施。

研究会は山口シェフがプロジェクターをつかった活動の説明からスタートしました。

題目は「異業種連携による食の交流」。リエゾン・キュイジニエ・エ・シャスール(L.C.C)「静岡ジビエ」の推進。

講話内容:レストランでのジビエ提供の状況。安心・安全なジビエ処理施設の提携。料理人と猟師の二人三脚(信頼関係)。「静岡ジビエ」ブランド確立。新たな食ビジネスの創生ほか。

富士宮旅館料理組合のみなさん、鳥獣肉解体処理施設の関係者などが参加。

富士宮市内には2ヶ所の鳥獣肉解体処理施設があります。1.富士山麓ジビエ(下條1457-1)。2.朝霧高原ジビエ(麓156)。

山口シェフによる鹿肉ソーセージの調理実演も行われました。

配布書類より:今回の主食材>鹿肉、猪バラ肉、猪背脂。調味食材>塩、砂糖、小麦粉、胡椒、ドライバジル、ガーリックパウダー、ナツメグ、昆布茶、生ニンニクすり下ろし、生生姜すり下ろし。

鹿肉をフードプロセッサーで滑らかに。肉の練り具合が分かるよう幾度も作業を止め見せてくれました。

鹿の脂は融点が猪より高く約40度、冷えると美味しくない。鹿肉のスジ取りは大変など。要点を惜しげなく教えてくれました。

羊腸をつかった腸詰め作業。普段は山口シェフの奥さまが担当しているそうです。

今回の研究会で出来あがった鹿肉ソーセージ。本来はこの後に燻製作業に入り完成します。

作った鹿肉ソーセージとは別に、燻製済みの鹿肉ソーセージを山口シェフが持参してくれました。

山口シェフは店で提供しているジビエ料理も持ってきてくれました。(左から)鹿肉ソーセージ。自家製モルタデッラ2種類。猪肉のハム。

試食タイム(1)

試食タイム(2)

試食タイム(3)

質疑応答・意見交換の時間を最後にとり、研究会は閉会しました。

山口祐之(やまぐち まさゆき)プロフィール(*写真右)西洋料理サヴァカ オーナーシェフ。ふじのくにマエストロシェフ。FNNふじのくに食のネットワーク副会長。リエゾン・キュイジニエ・エ・シャスール(L.C.C)代表。