1. ホーム
  2. コラム
  3. 【究極の熟成肉】富士宮発「ドライエイジングビーフ」
2025年11月12日

【究極の熟成肉】富士宮発「ドライエイジングビーフ」

/userfiles/images/columns/columns20251020/s_004.jpg 突然ですが、日本におけるドライエイジングビーフ製造の先駆者が、地元富士宮にいることをご存知ですか? 
今回はその先駆者、老舗精肉店『さの萬』代表取締役の佐野佳治さんにお話を聞きました。

1914(大正3)年創業の肉匠『さの萬』が手がけるドライエイジングビーフ

/userfiles/images/columns/columns20251020/s_005.jpg ドライエイジングビーフとは「乾燥熟成された牛肉」のこと。牛肉は熟成させると酵素の働きで肉質が柔らかくなり、旨み成分であるアミノ酸が増加します。また、表面を乾燥させて熟成するため、余分な水分が飛び、旨みと香りが肉の内側に凝縮されていきます。

温度1℃、湿度70〜75%、強い風と微生物の活動に合わせコントロールされた熟成庫で作るドライエイジングビーフですが、原則となる庫内環境が揃えば誰でもできるほど簡単なものではありません。ニューヨークから製法を持ち帰った佐野さんも、湿度や微生物など現地とは異なる日本の環境下に合わせ試行錯誤を繰り返したそう。その2年間、どれだけの肉を捨てたかわからないほど悪戦苦闘したと話します。

熟成ブームの火付け役。牛肉のルネッサンス

/userfiles/images/columns/columns20251020/s_006.jpg 佐野さんが開発を始めたのは、NYのステーキ店「ブライアント&クーパー」で味わったのがきっかけ。一口噛み締めた瞬間に、赤身の旨みとジューシーさを感じて「これを日本の皆さんにお伝えしなければ!」と思ったそう。

「黒毛和牛は霜降りが多くて、たくさん食べると胃がもたれる。赤身でおいしい肉はないの?」日頃お客様から寄せられる声に応えられる牛肉を見つけた瞬間でした。

当初は輸入を想定していたところにアメリカのBSEが重なり輸入できず、自ら熟成させることを決意。2006年に開発を始め、2008年に商品化。商材的には出尽くしていた牛肉でしたが、「熟成」という製法により新たな視点が生まれ、牛肉のルネッサンスが起きたと話します。

これまでにも「萬幻豚」の開発や、それに関連した新商品の開発などを行ってきましたが、国内における熟成肉ブームを作ったのも、やはり佐野さん。首都圏や関東エリアの一流ホテルやレストランなどで使用されマスコミも注目。瞬く間に熟成肉が知れ渡りました。

商品開発から普及活動まで

熟成肉ブームの火付け役となった佐野さんですが、ここ富士宮で開発したエイジングビーフを、全国の人に知ってもらいたいと「日本ドライエイジングビーフ普及協会」を設立し、普及活動も行っています。
服部学園の服部津貴子さんを会長に、東京ドームホテル名誉料理長鎌田昭男さんをはじめ、ホテル統括料理長やフードスペシャリストなど名だたるエキスパートが揃い、北海道から沖縄まで技術指導やセミナーを開催。そのほか熊本や十勝のフードバレーと連携し、牧場と提携してドライエイジングビーフ作りを行っています。

/userfiles/images/columns/columns20251020/s_001.jpg その活動が評価され、富士宮でも初となる、日本の勲章「旭日単光章」を授与されています。
数年前には、日本とフランチャイズ提携を結んだ本場NYのステーキ店の料理長が製法を学びに佐野さんの元を訪れたほど。本場を超える技法はまさに富士宮の、日本の宝です。

熟成して生まれる深みと旨み

ドライエイジングビーフの特徴はそのジューシーさと味の深み。熟成することで味が濃く、深みを増し、ナッツのような熟成香が生まれます。赤身肉を熟成庫に入れて35日経過するまでにアミノ酸が急激に増え、40〜50日で熟成が完了。熟成庫に入れる前と後ではアミノ酸の数値が3〜5倍にも増えるのだとか。旨み成分増幅ですね。
今後はこの作用を生かし機能性食品の申請もしているそう。「ドライエイジングビーフを食べておいしさと健康増進」素晴らしいですね。

一番おいしく味わえるのがステーキ

/userfiles/images/columns/columns20251020/s_007.jpg ドライエイジングビーフの一番おいしい食べ方はなんといってもステーキ。850℃の高温で表面を一気に焼き、余熱で火を通してレアで食べるのがベスト。とはいえ、自宅で850℃は難しいので、家庭でおいしく焼く方法を、さの萬HP内で紹介しています。詳しくはこちら

/userfiles/images/columns/columns20251020/s_003.jpg 一流ホテルレストランなどでの取り扱いがほとんどとなる高価なお肉ですが、自宅でステーキにチャレンジするのもおすすめ。その他、ドライエイジングポークもあり、店舗のほか、オンライン購入も可能です。ぜひ一度味わってみてください。

【店舗情報】さの萬(さのまん)

/userfiles/images/columns/columns20251020/s_002.jpg 電話:0544-26-3352
住所:〒418-0067 静岡県富士宮市宮町14-19
営業時間:10:00〜18:30
定休日:水曜、木曜不定休
ホームページ:https://www.sanoman.net/

関連URL

類似のコラム