2025年03月14日
富士宮市の特産品・にじますの新たな魅力を発見!第36回にじます祭 イベントレポート

特に注目を集めたのは、富士宮市近郊の飲食店が腕を競う、にじます料理コンテスト「キング オブ クッキング鱒ター(マスター)」。果たして栄えある優勝に輝いたのは?
まつりの熱気あふれる様子をレポートします。
にじます祭とは?
「にじます祭」は、にじますの魅力を市内外の方々に向けて広くPRするために毎年開催されていて、今年で36回目を迎えます。市民に愛され続けている、地元の食文化を楽しむための貴重な機会です。
重量あてクイズやにじます音頭など、にじます関連の出し物がたくさん

にじますの塩焼きなどを販売する富士養鱒漁協のブースをはじめ、にじますを使ったメニューを提供しているあおぞらピッツアや富士宮やきそば学会など、さまざまなジャンルの飲食店が出店。にじますにちなんだクイズなど、さまざまなイベントも開催されました。

会場内に置かれた丸く大きな水槽の中をゆっくり泳いでいたのは、重量あてクイズのために用意されたにじます。誰でも参加できるイベントで、重さを予想して投票します。
残念ながらピタリ賞は出ませんでしたが、近い数字を当てた方に、ブランドにじます「紅富士」のフィレや味噌漬け、スモークなどが贈られました。

ステージで披露されたのは「にじます音頭」。作曲された妹尾先生をはじめ、地元の高校生グループ・富士宮高校会議所や、阿幸地の踊り連、青木平の踊る女子会などの方々が、元気な踊りを披露しました。にじますのひれを思わせる、ヒラヒラとした動きが印象的でした。

子ども向けのクイズラリーも開催。クイズを探して答えを書く「なぞときミッション」の後に富士養鱒漁協の平林組合長を探す「さがせミッション」があり、帽子に大きなにじますのオブジェをつけた組合長を見つけると、子どもたちは大喜び。お菓子をゲットしていました。

にじますの稚魚を放流するイベントも行われました。事前に配布されたにじますの卵を家庭や学校でふ化させた「育て鱒(マス)ター」が、稚魚を持参して神田川に放流。にじますを卵から育てるという貴重な体験ができると人気で、参加希望者は毎年増えているそうです。

会場本部では、100円券5枚綴りのチケットを500円で販売。イベント内ブースで自由に使える金券で、今年のにじます祭のメインイベント、クッキングコンテストの投票券と富士山ちゃんこの引換券付きです。
大ぶりなにじますの切り身や鶏肉、野菜など富士宮産の食材がふんだんに入っていて具だくさん。味付けに酒粕を使っているところがポイントで、富士宮にある酒蔵の酒粕を使っているそう。自宅でもぜひ作ってもらえたらと、レシピも一緒に配布されました。
大盛況となった「キング オブ クッキング鱒ター(マスター)コンテスト2025」
【クッキング鱒ター(マスター)とは?】
富士宮市の特産品であるにじますを使ったメニューを開発、販売する飲食店を発掘し、富士養鱒漁協と富士宮市が地域一丸となってPRしていく取り組み、それが「クッキング鱒ター」です。
富士宮市は、日本有数のにじます生産地でありながら、市内でにじます料理を主力としている飲食店はごくわずかでした。しかしにじますの釣り堀は人気があり、その場で焼いて食べる人も多く、にじますには食材としての魅力やニーズがあると考えられていました。
そこで、にじますを取り扱う飲食店を増やすために、にじますを提供する店舗を「クッキング鱒ター」と名付け、ネット上に取扱店のグルメマップを作成。また、取扱店であることを示すために「クッキング鱒ター」ののぼり旗を配布しました。この取り組みにより、にじますを新たに取り扱い始めた店舗が急増。今では50店舗を超えています。
この取り組みを多くの人に知ってもらうため開催されたのが、「キング オブ クッキング鱒ターコンテスト」なんです。
【「キング オブ クッキング鱒ターコンテスト2025」出場店&メニュー】

地産地消を掲げる和食処「たつ木」から提供されたのは、赤身のにじますを使ったてまり寿司のセット。にじますの色が鮮やかで、一口サイズが可愛らしい!金箔のトッピングも豪華です。添えられたお花は花わさびと言って、今の時期だけ見られる旬のもの。春が待ち遠しくなる装いでした。
にじますのピザを提供する「にじますくんピッツァmiyaP」のメニューは、開きにしたにじますに薄く衣をつけて揚げたフライ。元々ピザのトッピングとして使っていたもので、気軽に食べられるスナックとして登場しました。揚げたてなので、サクッと歯触りが良く、香ばしい!

ボリュームたっぷりのグルメバーガーが評判の「淡路島バーガー 静岡田町支店」から登場したのは、にじますの甘露煮とキャベツをフランスパンに挟んだサンドイッチ。甘露煮というと和風のイメージですが、添えられた山椒マヨネーズによく合う意外性が印象的でした。

やきそばレストラン&燻製工房「ままん」が手掛けたのは、「食べる瀬界胃産(せかいいさん) 鱒MOKE(マスモーク)」。にじますを1つひとつていねいに縄で縛ってスモーカーに入れ、さくらチップで燻ったものだそう。スモークの香りがにじますによく合います。頭から尻尾まで丸ごと食べられるのも魅力的な一串でした。

富士宮焼きそばの名店「うるおいてい」からエントリーしたのは、生産者と共に開発した人気メニュー「富士山ネぎネぎ」をアレンジした片手サイズの鉄板焼き。紅富士の切り身をはじめ、富士宮産のブランドネギ「雅ネギ」をたっぷり使用。LYB豚のラードで焼きあげ、隠し味ににじますの魚醤を使用した、まさに富士宮尽くしの一品でした。
オーストラリア発のジェラート店「Shiro DRIVE-IN(シロドライブイン)」から登場したのは、なんとにじますを使ったジェラート。富士宮産のミルクジェラートに、にじますのパウダーを練り込んだカラメルソースをミックス。もっちりとした求肥とともにサクサクの最中で挟んだ、食感も楽しいおしゃれなスイーツに仕上がっていました。
投票総数295票のうち、ダントツの83票を獲得。来場者から高く評価されました。
店長の松永さんは、「ネぎネぎは元々生産者とタッグを組んで生み出したメニュー。にじますをはじめとする生産者の方々と共に富士宮を盛り上げていきたいですね。ぜひ県外の方にも食べてもらいたいです」と笑顔を見せていました。
2位はままんの「食べる瀬界胃産 鱒MOKE」で57票、3位はたつ木の「鱒てまりすし」でした。

また、参加した6店について、「メニュー開発は大変だったと思いますが、7月に募集を始めてから、ギリギリのタイミングまで何度も修正を重ね、熱意を持って取り組んでくださいました」と称賛。「にじます取扱店のグルメマップも完成したので、ぜひ活用して今回の6店舗をはじめとするにじますグルメ店を訪れてください。県外や市外の皆さんも、富士宮に来た際にはぜひにじますグルメを楽しんでください」と熱を込めて語りました。

富士宮の豊かな自然と食文化を体感し、大人も子どもも楽しめる「にじます祭」。今年は過去最多の来場者数を記録するほどの大盛況でした。
ご来場いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
ご来場いただいた皆さま、本当にありがとうございました。